ITAMI ターミナルビルリニューアル
地域とともに発展し続ける
新生ITAMIとして、「感動」と「快適さ」を
届けていきたい。
約50年ぶりの大規模な改修工事(リノベーション)が行われ、
2018年4月には第1期リノベーションが完成、2020年8月にはグランドオープン迎えました。
多様な持ち場で、新生ITAMIの実現を支えたエキスパートたちに
プロジェクトにかけた胸の内を語ってもらいました。
※各社員の所属、インタビュー内容は2019年11月時点のものです。
MEMBER
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伊丹空港活性化推進ユニット
ターミナル営業グループ2009年度入社 K・Y
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伊丹空港活性化推進ユニット
ターミナル営業グループ2013年度入社 F・Y
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建築技術部
伊丹建築グループ2009年度入社 T・Y
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建築技術部
伊丹建築グループ2014年度入社 O・S
飛行機に乗らない人にも、いかに感動を届けるか
新コンセプトで出発したビッグ・プロジェクト。
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利便性と楽しさが融合する
地域の人々に愛される空港をめざした。T・Y 大阪国際空港の改修工事が始まったのは2016年。オリンピックが開催される2020年のグランドオープンをめざしつつ、2018年4月に第1期が先行オープンしました。今回完成したのは主に中央棟部分の増築と、中央商業エリア。私は改修工事が始まる前からプロジェクトに参加し、コンセプト立案から現場の工事まで携わっております。第1期リノベーションが完成、オープンしたとはいえ、改修工事はまだまだ続きますので、気を抜くことはできません。
O・S 私も工事を担当していますが、プロジェクトに参加したのは、すでに1年前に工事が始まってからでした。関西エアポートという会社は、いわゆる少数精鋭主義で、各担当にいろいろと仕事を任されることが多くあります。ですから担当したその日から、さまざまなステークホルダーが連携する空港リノベーションという大事業の主役の一人になりました。
50年ぶりの大改修ということで、計画の基礎となるコンセプトづくりには相当熱い議論がなされたと聞きました。
T・Y そうですね。もちろん計画は空港運営が民営化する以前から進められていたのですが、コンセプトがより明確になったのは運営が関西エアポートになってから。空港なので安心・安全は大前提として、そのうえで「飛行機に乗るまでの滞在時間を、快適に過ごしていただくことを目的とした改修工事」という方向です。コンセプトは「利用するお客様がワクワクする空港」「快適で利便性にすぐれた空港」「地域に愛される空港」「センス・オブ・プレイス、大阪らしさのアピール」の4つに集約。これらのコンセプトを建物の増築・改築、屋上デッキのリニューアル、旅客の検査・誘導動線、飲食・物販エリアまですべてに反映させています。
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K・Y 私は商業担当で、リニューアル・コンセプトをしっかり受け取るところから関わりました。大阪国際空港を地域に密着した観光スポット的な視点も意識しながら、飛行機に乗る方だけではなくて、遊びに来ていただけるような集客に結びつくようなことを探りながら、テナントの誘致活動と、テナントの選定を行いました。
F・Y 私も2017年10月から改修工事に携わったので、その時点でプロジェクトはかなり進捗していました。大阪国際空港の運用を続けながらさまざまな工事を行うので、エアライン各社をはじめ、警備会社、飲食・物販テナントなど空港に参画されているさまざまな事業社との連携・調整が、営業担当としての私の主な業務でした。
限られた時間の中で、来訪者にも働く人々にも
あらゆる面に気を配りつつ、ベストな改修を追求した。
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リニューアル後に訪れる
お客様の笑顔が次への力に。T・Y 第1期のリノベーションをまとめますと、南と北の2ヶ所に分散していた到着口を中央棟に集約し、利便性を向上させたのが最大の改修。それにともなって中央棟部分が滑走路側に拡張され、屋上展望デッキも広くなりました。そしてターミナルビルとペデストリアンデッキ、モノレールへの連絡通路を改修し、地上交通との接続がスムーズになりました。中央棟の商業エリアはデザイナーのアート的なセンスを生かし、コテコテではない上品な関西・大阪らしさを感じていただける空間をめざしました。
限られた時間の中での改修工事だったので、皆さんそれぞれに苦労があったと思いますが、いかがですか?
K・Y 飲食店は最も関西らしさを表現できる部分だと思うので、テナントの選定にもう少し時間が欲しかったですね。飛行機に乗る方のためにスピーディな接客のできる機能性はもちろん大切ですが、私としては「地域の方にも来ていただけるようなお店とは?」をじっくり考え抜きたいという思いがありました。
F・Y それでも最終的なテナントのラインナップは、以前とがらりと変わりましたよね。
T・Y 中央棟の2階、3階の商業エリア全体で見ると34店舗のうち30店舗が新しく入ったテナントですね。
K・Y 久しぶりに大阪国際空港に来られた方は、皆さん新しくなった雰囲気に驚かれます。お客様からの「良くなったね」というお声をよく耳にしますし、テナントの売上も順調に伸びているので、短い時間の中で良い仕事ができたのかなと思っています。
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F・Y 空港のリニューアルというのは基本的にはエアラインをはじめとする各事業者の思いを汲み取りながら進めていくところがあり、「リニューアルするので協力してください」とお願いをしながら調整を進めました。改修に伴って移転とか諸々の費用が発生します。それぞれの事業社が使える予算は決まっているので、費用調整というお金の部分に一番苦労しました。
O・S 着任して1年後には第1期オープンというスケジュールが決まっていました。2階と3階の商業エリアの工事を担当していたのですが、テナントもまだ決まっていない状態だったので、社内外の調整をバタバタしながらも決めていったというのが印象に残ってます。2020年のオープンに向けては、先手を打って決めていけるように設計会社とか営業部門との連携をより緊密にして進めていきたいですね。
T・Y 私は増築部分の工事の調整、展望デッキのリニューアルなどを担当しました。建物を増築するときは、空港を使いながら工事を進めるため、滑走路や駐機場、そして地面を掘るときには埋設された配管への配慮が必要です。コンクリート舗装の上での作業は、夏場には40度近い暑さになり、作業服を着ているので汗だくになりましたね。展望デッキは封鎖して工事ができたので、増築に比べるとスムーズ。内外からの大きな期待を背負ってのプロジェクトなので、結構プレッシャーもありましたね。結果として「いいものができた」と喜んでもらっていますし、屋上のプレイランドで楽しそうに子どもたちが遊んでいるのを見ていると、作って良かったなと思います。
世界中の人々が利用する空港の
さらなる「感動」や「快適さ」を追求し続ける。
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地域に根ざし、
発展を続けていく新生ITAMI。K・Y 商業担当として、店舗という目に見える部分を担当しているので、集客や売上動向などがリアルタイムで確認できます。もちろん開店後のフォローも大切な業務になります。自分が「ぜひ、この店を!」と思って誘致した店が笑顔のお客様で賑わっているのを見ると本当にうれしいし、やりがいを感じます。空港の商業担当に求められるのは、「自分ならこんな店を利用したい」という価値判断の軸をもつこと。学生の間にさまざまな経験をして、自分なりの感性を磨いておくことをおすすめします。
F・Y 大阪国際空港のリニューアルに携わっていると、毎朝空港に来るたびに少しずつ形が変わり、できあがっていくのを感じます。空港が新しくなっていくプロセスが実感でき、とてもやりがいがあります。
我々は営業ですが、技術的な部門から営業につながるアイデアを出していただいたり、テナントの設備のアイデアを出していただいたりすることがあります。空港という1つの世界の中で、自分の属するチームだけでなく、他のチームとも協力して仕事をすすめられるところが楽しいですね。 -
T・Y 技術の仕事というのは事務方から羨ましがられます。最初に図面があって、紙に書かれた線から始まるのですが、立体的な絵ができて、パースができて、これでいこうとなってから既存建物の解体とか、内装を撤去して、そこから壁が立ち上がって床とか設備が順次仕上がっていきます。最初は紙に書かれたただの線。それが物になり、お客様が利用されて、喜んでいただける。それを実際に目で見てみると「がんばったな」という実感が感じられるので、その辺りにやりがいが感じられますね。 自分が担当した案件をこういう場で話すことで、知らない人にも伝わりますし、「すごいなあ」と言ってもらえるとか、批判もありますが、その批判も僕にとってはありがたいご意見で、今後の宿題にもなります。
O・S 大きな建物の代表の1つとして空港があります。改修だったりとか新築だったりとかで、そんなランドマークのような建築物に関われるのは、うちの会社の一番の魅力かなと感じます。大阪国際空港の改修の場合は、自分たちでコンセプトを考え、多くの関係者と調整を図り、社内の承認取得など、プロセスはとてもいろいろありますが、できあがったときのインパクトは物理的にも大きいですし、旅客の方々、地域の方々とかに大阪国際空港の新しいイメージに感動していただけるとやりがいを感じます。
それぞれの入社背景
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K・Y KOMADA YUKI
私は九州の出身で、幼少期に離島に住んでいました。そこから本土に行くときは必ず飛行機を使っていたのを覚えています。幼いながら空港に対するワクワク感を抱いていまして、空港に行くだけで楽しくなりました。それで就職活動をするときに「空港で働きたい」という思いが強かったです。
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F・Y
私が就職活動をしていた時には、伊丹と関空はまだ別々の会社でしが、民営化し経営統合するということは決まっていました。民営化というのが1つのトレンドになっていく中で、空港のようなインフラ事業も自由度が高くなっていくと考え、関西を盛り上げるための仕事に携わりたいと思い関西エアポートを志望しました。
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T・Y
大学で建築を学びましたが、就活活動のときに際に建築会社、ハウスメーカー、設計事務所には行きたくなかったのです。他に何があるかな、と探していると、いまの関西エアポートが建築の技術職を募集していたのでエントリーしました。専門性も生かせるし新しいことにもチャレンジできそうで、面白そうだなと興味が湧いたところで採用いただきました。
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O・S
中途採用で入社しました。前職にいるときにインフラ事業の民営化の動向を見ていました。伊丹と関空はその時にもう民営化することが決まっていて、しかも複数の空港を運営する会社は日本にはなかったので、面白くなりそうだなと思いました。また空港は大きな建築物なので、人に与える影響も大きいかなと思い転職しました。