2006年2月16日に開港した神戸空港は、2026年に20周年を迎えました。
関西国際空港、大阪国際空港とともに関西の空の玄関口を担いながら、都心に近い空港として、市民の生活に寄り添う身近な存在であり続けてきた神戸空港。運営体制の変化や新たな取り組みを経て、空港はどのように役割を広げてきたのでしょう。
空港運営や地域共生に携わるWさんに、その歩みと未来についてうかがいました。
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W.N
関西エアポート神戸株式会社 神戸統括部 営業・渉外グループ所属。入社後、総務やオペレーション部門を経て、2018年より神戸空港で勤務。見学や視察対応、イベントPR業務、利用促進など地域連携を担当。
神戸市からバトンを引き継ぎ、地域とともに歩んだ20年
――2026年に20周年を迎えた神戸空港ですが、これまでの歩みについて教えてください。
神戸空港は2006年2月16日、大阪国際(伊丹)空港、関西国際空港に続く、関西の主要空港の1つとして開港しました。開港当初は神戸市が運営していましたが、2018年からは関西エアポートグループが運営を担っています。
――運営が関西エアポートグループに変わってから、変化はありましたか?
神戸市が大切にしてきた、市民にとって利用しやすく、地域に開かれた姿勢は、現在も引き継いでいます。そのうえで、関西国際空港と大阪国際空港の運営で培ってきたノウハウを生かしながら空港運営を進めてきました。
現在は国内線・国際線あわせて約10社の航空会社が就航しています。規模は大きくありませんが、神戸の街と人に寄り添いながら、少しずつ役割を広げてきた20年だったと感じています。
――W.Nさんは、どのような業務を担当されているのでしょうか。
私は2018年から神戸空港に勤務しています。現在は営業・渉外グループに所属し、空港見学の対応やイベントの企画など、空港のPRに関わる幅広い業務を担当しています。
――W.Nさんが感じる神戸空港らしさとは、どんなところでしょうか。
神戸空港は施設自体がコンパクトなこともあり、会社の垣根を越えてスタッフ同士がコミュニケーションを取りやすいところです。
たとえば、空港会社主催のクリーンアップ活動には毎回多くの事業者が参加してくれますし、ANA神戸空港所が主催する大縄跳び大会などの取り組みも行われています。
――施設面で感じる神戸らしさはありますか。
空港の周囲に船が停泊しているなど、港町・神戸らしい風景を感じられるのは大きな魅力です。とくに第1ターミナル屋上の展望デッキは、飛行機の離着陸を間近に見られるだけでなく、神戸の街並みを一望できる場所です。
――利用者に人気の施設はありますか。
ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さんによる常設ミュージアム「MINIATURE LIFE × KOBE AIRPORT」は無料で見学できる人気の施設です。屋上に設置された巨大なブロッコリーも作品の1つで、写真撮影を楽しむ方も多いですね。
現場の連帯感がかたちとなった、神戸空港のイベントづくり
――神戸空港と利用者をつなぐイベントや取り組みについて教えてください。
『神戸まつり』や『KOBE AUTUMN FESTIVAL』、『神戸マラソンEXPO』など、地域の大きな催しには、空港としてブースを出展しています。
開港記念日である2月16日には、感謝の気持ちを込めて航空会社や空港スタッフによるお見送りを行っています。横断幕を掲げ、全エアラインが一体となっての取り組みは、全国の空港でもめずらしいことだと思います。
――これまで実施したイベントのなかで、とくに印象に残っているものはありますか。
毎年夏に開催している「滑走路ナイトウォークツアー」です。普段は立ち入ることのできない駐機場や滑走路を夜間に見学できることもあり、幅広い世代に好評でした。
安全・安心に最大限の配慮をして開催するため、多くの部署の協力があってこそ実現したイベントです。現役の管制官による解説や、近隣のプラネタリウム施設の協力による星空解説など、空港内外の連帯感がかたちになったイベントだったと思います。
20周年の感謝を込めて。市民に向き合うイベントの開催
――開港20周年の記念イベントでは、どのような取り組みを行いましたか。
毎年2月に神戸市内の商業施設などで開港を記念するイベントを開催しています。今年は20周年という節目の年であることから、例年の催しに加えて、これまでの歩みを振り返る写真展や、記念品の配布なども行いました。
――イベントにはどのような思いを込めたのでしょうか。
これまで空港を利用し、支えてくださった皆さまへの感謝の気持ちと、これからもご愛顧いただきたいという思いを込めました。イベントを通じて地域の方や関係者と直接、顔を合わせたことで、今後も神戸とともに歩んでいきたいという思いを、あらためて強く感じました。
空港が一体となり、関西の空を大きく広げる
――2025年に第2ターミナルの開業と国際チャーター便の運航が始まりましたが、どのような可能性を感じていますか。
国際チャーター便の運航が始まったことで、海外からの利用客が増え、空港全体の国際色が高まっています。案内板の多言語化をはじめとした、受け入れ環境の整備も進めてきました。
第2ターミナルはコンパクトな設計で、初めて利用される方でも迷いにくく、スムーズに乗り降りできる点が特長です。
――神戸空港の今後の展望について教えてください。
引き続き、神戸空港ならではの親しみやすさを大切にしながら、利用する皆さまがワクワクできるような取り組みを進めていきたいと考えています。
神戸空港は、姫路をはじめとする西播磨、淡路島や四国などの瀬戸内エリアにとっては「東の玄関口」にあたります。三宮までは電車で約18分、淡路島や四国行きのバスも運行しており、神戸から西へと移動する旅の拠点として活用いただけますが、まだ十分に知られているとはいえません。
こうした利便性をより多くの方に知っていただき、関西全体を盛り上げていきたいと考えています。
“Fly High”とは
より高みをめざし、未来を拓く取り組みを続ける関西エアポートグループの裏側には、空港を支えるたくさんの人の努力や願いが詰まっています。
「Fly High」では空港で働く人、空港とともに育った人、飛行機が好きな人、十人十色なストーリーを通じて、空港に携わる人たちの仕事に懸ける思いと描く未来をお伝えします。