関西エアポート株式会社


関西国際空港
もっと安心して手荷物を預けて頂くために

お客様が海外旅行へ出発する際にチェックインカウンターで航空会社へ預けられた手荷物は、関西国際空港のような大きな空港では、ベルトコンベアーシステムで行き先(搭乗便)毎に自動的に仕分けられ、航空機に積み込まれます。そして、受託手荷物は渡航先の空港で受け取ることとなります。

しかし、まれに、手荷物の積み残し、一時不明、完全紛失等(ロスト・バゲージ)により、渡航先の空港で受け取ることができないことがあります。
このロスト・バゲージを減らすため、世界の航空会社、空港管理会社などでは、手荷物にICチップとアンテナを内蔵させたRFIDタグ※1を取り付けることで、確実でより効率的な手荷物管理をめざしています。
関西国際空港も、これらの取り組みに積極的に参加するとともに、旅行をもっと楽にする旅行システムの簡素化への取り組みも行っています。

【活動の概要】

関西国際空港では、平成15年からASTREC※2に加入し、以下の活動を行ってきました。

  1. RFIDタグによる受託手荷物搬送の評価試験および国際標準化活動
  2. 自宅から渡航先の空港まで手ぶらで旅行可能な「手ぶら旅行」の早期実現をめざす活動
※1 RFIDタグ(ID情報を埋め込んだ電子タグ)

RFIDタグにはICチップとアンテナが組み込まれていて、手荷物のベルトコンベアー上に設置した固定式アンテナをRFIDタグが通過する毎に、ICチップへ位置情報等の読み取り・書き込みを行います。このRFIDタグを受託手荷物に取り付けることで、誰の手荷物がどこにあってどんなチェックを通ったか、などの情報管理が可能となります。現在使用しているバーコードタグでは途中で情報を書き込むことができず、また、読み取りを全て自動で出来ないことから、RFIDタグを用いることによって、ロスト・バゲージを少なくすることができます。

ICチップとアンテナ(RFIDタグ)
【ICチップとアンテナ(RFIDタグ)】

※2 ASTREC(次世代空港システム技術研究組合)

空港管理者、航空会社、宅配会社、RFID技術関連会社等で構成される国土交通省所管の認可法人で、RFID技術を利用した次世代空港システムをめざし、空港を実証実験フィールドとして研究活動、国際標準化活動を2003年の設立当初から展開し、2008年5月に活動を終了しました。現在は、ASTRECを継承した任意団体ARTA(空港におけるRFID技術普及促進連絡会)において、引続きRFIDを活用した空港の利便性及びセキュリティ向上に向けた活動を行っています。

1. RFIDタグによる受託手荷物搬送の評価試験および国際標準化活動

当社はASTRECの一員として、次の2回の実験を関西国際空港で実施しました。この実証実験で、要素技術やシステム改良のためのデータ収集を行い、実用化に向けて大きく貢献しました。

  • 関西空港-香港間:日本で初めてとなる実運用環境下での相互読み取り実験(2005年度実施)
  • 関西空港-パリ間:世界で初めてとなる読み取り・書き込み等の実験(2007年度実施)

ASTRECは、関西国際空港での実験結果をもとに、IATA※3に対しRFIDタグの規格改訂の提案等を行いつつ、総務省や国土交通省へは、RFIDの使用電波帯を確保するための法整備等の要望を行いました。

以下より、RFIDタグ実証実験風景の映像をご覧いただけます。

RFIDタグ実証実験風景(wmvファイル)

実験アンテナ

※3 IATA(International Air Transport Association)

IATAは、国際線を運航する航空会社、旅行代理店、その他の関連業界のための業界団体です。

2. 自宅から渡航先の空港まで手ぶらで旅行可能な「手ぶら旅行」の早期実現をめざす活動

自宅で荷物を宅配業者に預けて、行き先の空港やホテルで荷物を受け取る「手ぶら旅行※4」ができれば、重い荷物を空港まで運ぶ必要も、空港で手荷物を預けるために長い列に並ぶことも無くなります。
手ぶら旅行を実現するためには、宅配会社、空港宅配会社、航空会社等の異なる事業者が、“手荷物の持ち主情報”、“航空券の予約情報”、“荷物がどこにあるのかの位置情報”などをRFID技術等を活用して関連付け、各社の既存システムで管理する必要があります。
関西国際空港は、ASTREC等の研究成果をもとに、セキュリティーレベルの確保を前提とした手ぶら旅行の普及促進や、複数の会社間での連携可能なシステムづくりをめざしています。

※4 手ぶら旅行(「手ぶら旅行」はASTRECの商標登録です。)

旅行者が荷札型のRFIDタグを取り付けた手荷物を自宅で宅配業者に預けると、渡航先の空港まで手荷物を引き取ることなく旅行できるシステムのこと。ASTRECが、2004年3月から2005年3月まで新東京国際空港(成田国際空港)で実証実験を実施し、既に、JALが「JAL手ぶらサービス」、ANAが「ANA手ぶらサービス」という名称で、国際線の一部路線でサービスを提供しています。


関西エアポート株式会社は、2016年4月1日より関西国際空港および大阪国際空港の運営権を継承しました。それ以前の運営に関する記事・資料には、当時の運営会社である新関西国際空港株式会社(現:空港所有者)名が記載されていることがありますのでご了承ください。